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土曜日は旅の記憶 Vol.10『羨望と失望と安寧のセブ島』





母子家庭になって3年目の15年前の春に

我武者らに働いた甲斐も有り

最初の家(正確にはマンションだが)を買った。






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契約を済ませ、

あとは建物の完成を待つばかりとなったその年の夏

2年前に行ったモルジブ行きは叶わないけれど

どこか南の島へ行きたくて

息子2人と供にフィリピン・セブ島へ旅立った。





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マンションの契約で3年間でせっせと貯めたお金を使い果たし

いわゆる安近短の旅行しか出来なかったので

グアム・サイパンは日本人のファミリー客が沢山いるであろうから

敢えて日本人ファミリーの少なそうなセブを選んだ。






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母子家庭になってからというもの

近県への旅行や冬のスキー旅行などで

両親と子供達といったファミリーが視界に入ると

私にとってそれは全て羨望の対象になっていた。

母子家庭であることの引け目や

夫がいない女であることの妻達に対する劣等感や

子供達に対する罪の意識に苛まれ、

いつも心が萎れそうになっていた。






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親子連れには、きっと私たち母子が

奇異な存在に映るのではないかという過剰な自意識に捕われるよりは

いっそ目にしない場所へと

母親の勝手な想いで息子達をセブへ連れて来てしまった。






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セブ島で泊まったホテルは案の定

つかの間の疑似恋愛を楽しむ日本人の男性や

韓国人の団体やら2、3組の台湾人ファミリーしか宿泊しておらず

「そう。こういった場所が私たちにはふさわしいいのよ。」と

自嘲を込めて呟いたものだった。





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セブの海中はモルジブで初めて目にした海中とは

まるで違っていて

ホテル前のビーチはクラゲがいっぱいいて泳ぐのに適さず

スノーケリングをするのには

沖までボートをだして貰わねばなく

モルジブの様なビーチの目の前の沢山のサンゴや

群れをなす魚達を期待していたので

少々がっかりはしたし、

現地の女性を侍らせた日本人の中年の男性が

息子達の目にどのように映っているのか気にもなり

また、小さな子供が物売りをしていることにも

心を痛めたりもした。






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しかしその場所はやはり私たち母子にはふさわしく思え

たった5日間の短いバカンスであったが

海で泳ぎ、魚を釣り、小島へ渡ってピクニックをしたりと

それなりに楽しむことが出来たのは

その場所の秩序のなさ加減が、かえって矛盾した安寧を

私たちに与えてくれたからなのだと思う。






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これからは、

本当にささやかだけれど、大げさだけれど

一国一城の主となったのだ。

引け目など感じることなく胸を張って生きていけばいいと

自分自身に言い聞かせ

来年こそはあの眩しい光につつまれたモルジブへ

絶対に行ってやるんだと心に決めた。




マクタン・セブ国際空港で6時間遅れの飛行機を

ショッキングピンクに染まったドーナツを頬張って待ちながら

さあ、住宅ローンの支払いがはじまるぞ!と

もう一度、胸を張って生きていこうと自分に言い聞かせ

着色料をふんだんに使ったクリームを

濃いインスタントコーヒーで喉の奥に流し込んだ。




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