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これを頑張れと言うのは、あまりにも酷だ。






GWの帰省で鳴瀬・浜市周辺を歩いた。

JR仙石線の陸前小野駅から線路を挟んで海側の町。

線路を挟んで山側には、叔母(亡き父の妹)が

その夫と息子夫婦、孫と暮らす家があり

1階が浸水して住めない状態になった。





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今回はヒトさんとパグズも連れての帰省だったので

姉に、行ってくればと勧められるままに

子供の頃に時々遊びに行った、懐かしい界隈をヒトさんと二人で訪れてみた。

復興が着々と進む私の実家付近から、浜市の町に入って

ヒトさんが一番最初に発した言葉が

今日の更新のタイトルにした言葉の

「これを頑張れと言うのは、あまりにも酷だ」だった。







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妹と弟が家を失った友人も言う。

「私は、頑張れという言葉を聞きたくない。
 
 頑張れ、頑張れって、これをどうやって頑張れと言うかな?

 なにをどうやって頑張ればいいんだ。」



姉が言う。

「日本は強い国、だから頑張れるって何?

 日本、日本って一括りにしないでほしい。

 被災したのは日本人全体じゃない。被災者だ。

 被災者は頑張りたいから、頑張っているんじゃない。

 頑張るしかないから頑張っているだけだ。」






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被災の程度にもよるかもしれないけれど

被災した方たちの今は

食べて眠って明日を迎えることだけで精一杯だ。

なんとかして生きていこうとするだけで精一杯の毎日だ。

必死で自分の命を守って、明日を迎えることしか考えられなくても

それでいいのじゃないかと思う。

家も仕事も家族さえも失って、それでも必死で生きている方たちに

頑張って!と、何かを求めるのは酷なのではないかと思う。

食べて眠って明日を迎えてください。

生きていてくださいと、

今はそれだけを想い、願えばいいのではと思ってしまう。

頑張るのは未来の展望が開けてからのことで

今はまだまだ先が見えていない状況で

何を頑張れば、どうすればいいのか分からない方たちに

頑張って!の言葉は酷だと思う。

この言葉を使う私たちは

何とか励ましたいと思って、使ってしまうのだ。

悪意や他意なんて一切ないのだけれど、

頑張れと言われると辛いと感じる方たちにかける

『頑張れ!』に代わる言葉は無いものだろうか。






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考え倦ねても代わる言葉が出てこない。

「大変だったね。」

「辛かったね。」

「身体に気をつけて。」

そんな言葉しか出でこないのが、とてももどかしい。





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鳴瀬・浜市周辺を訪れて

『海辺に住むことの自己責任』と

発信している人がいることを思い出して腹が立った。



1枚目の写真の北上運河の右上に見える

松並木の向こうには砂浜がある。

2枚目の写真の北上運河を挟んで砂浜の反対側には

草地だったのだろうか、広い空き地があり

その空き地から続く、この写真の防砂・防風林の幅はとても広い。






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現在は海水に浸かった車の一時廃棄場になった

運動公園が防砂・防風林の奥にある。

この公園もとても広い。





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その奥には、さらに水田と畑があって

それから住宅街が広がっている。





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小学校や住宅地から海岸までは約1.5キロ。

海から1.5キロも離れていて

こんなに厚い林に守られている町に津波が襲うなんて

誰が考えるだろう?

3月11日に起った地震と津波は人間の英知が及ばない

想像もつかない大災害だった。

だから『海辺に住むことの自己責任』なんて言葉も

使わないで欲しいと心から思う。





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写真から見てわかるように

この町も、ご遺体の捜索以外は報道も復旧の手も

入っていないように見えた。

東北の太平洋沿岸の町はいたるところが、まだこの状態だ。

友人の言葉が耳に残る。




「頑張れ、頑張れって、これをどうやって頑張れと言うかな?」






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