あと何度見られるのだろう?
寒い春に合わせたコートが欲しくて

ぐうぐう気持ち良さげに眠るパグズをたたき起こして
ケージに閉じ込めて
ついでに桜も見られればと
20年近く前に住んでいた団地のショッピングセンターまで
行ってきた。

桜、満開。
寒い土曜日だったので
お花見の宴会をする人の姿は、ちらほら。

公園前の桜のトンネル。
私がこの団地に住んでいた頃は低かった桜の木。
いつのまにかずいぶん背が高くなった。

私は50という歳を迎えた頃から
毎年桜を見る度に、
あと何度桜が見られるのだろう?
そんなことを思ってしまう。
残すところ、せいぜいあと20回?

「ねえ、あと何度桜が見れるかな?
あなたはあと30回見れる?
私はあと20回かなあ。」
「オレもあと20回がいいとこじゃないか?」
「いや、私よりは必ず長生きするわよ。」
「そう言えば、オヤジも言ってたなあ
あと20回しか見られんって。
その時から数えると、とっくにその歳を越えたけどね。」

ぷぷっ。
なんだ。
そんなことを思うのは、私だけじゃないのね。
じゃあ私も、あと30回も見られるかも知れない。
毎年春になると一斉に咲いて
咲き誇って
一斉に散っていく桜は
人にそんな人生のはかなさへの
想いを抱かせるのだろう。

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