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土曜日は旅の記憶 Vol.18『旅の始まりは香港から。』





私が子供の頃の懸賞の特賞は

決まって海外旅行だった。

テレビのクイズ番組の優勝賞品は大抵ハワイの旅だったし

当時は1米ドルが360円もした時代で

海外旅行は庶民の手の届くものではなくて

夢やあこがれだった。




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私は地方出身者で

18歳の時から親元を離れて生活をしていたので

妙齢になった頃でも海外旅行は夢やあこがれのままで

友人達が大学卒業のお祝いや

新婚旅行にご両親から費用を出してもらい

海外旅行に行ったという自慢話を

ため息をつきながら聞いていたものだった。





結婚や子供を授かる年齢が比較的若かったために

子育てや生活に追われて時間もお金にも余裕がなくて

私自身が始めての海外旅行を手にすることが出来たのは

今から21年前の冬のことだった。





行き先は香港。





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その年の2年前から

幼い二人の息子を保育園に預けて

共働きを始めた私が

一生懸命に貯めたお金で手にした3泊4日の香港への旅。




どうか行かせて欲しいと必死になって

当時の夫に頼みこんで

当時5歳半と3歳半になっていた息子達を託しての旅だった。





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同行した友人は

『あなたにおまかせ♪』タイプの友人だったので

何をどうしていいのかちっとも分からなかった私は

パッケージツアーの全観光全食事付きなるコースを

旅行会社に申し込んでしまった。





本当に何をどうしていいのやら分からなかったから

食事や観光が付いているのなら

現地へ行っても何も心配はないと考えたのだったけれど

これが運の尽きだった。





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まあ、香港では

行く先々で目的地よりも

お土産屋さんの所要時間の方が長いのだもの。

「えー! またお土産屋!?」

「またお土産屋!?」と

呆れるほど。

さすがは買い物天国香港とあって

宝石、絹織物、お茶、漢方薬、

皮革製品、食品、象牙、中国画、彫刻等

色々な店に有無を言わさずに連れて行かれた。

こちらはやっとの思いで貯金をして、やって来た身の上だもの

何一つ買えるものなどないのだから

「勘弁してくださいよー。」と思ったけれど

何せ始めての海外で

お仕着せのツアーガイドから逃れる術もなく

ぶつくさ言いながらも仕方なく付いて歩いた。





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食事も全て付いていたので

レストランで隣のテーブルに運ばれてくる料理の方が

絶対に美味しいように見えて

自分で食べたい料理を選べないことがもどかしくて仕方がなかった。



だって、せっかく香港に行ったのだものね。



その当時、日本では丁度飲茶が流行っていて

私は本場のワゴンサービスの飲茶にあこがれていて

飲茶がしたくてならなくて

小さなセイロが積み重ねられたワゴンが

私の隣を通り過ぎていく度に大げさな話ではなく

「食べたーい。」と泣けてきた。





自由に行きたいところに行けないこと

食べたいものを食べられないことに泣けた。




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そしてこの香港の旅では

単純に風景だけという写真も数枚しか残っていない。

私のフィルムに残っているのは

ポーズをとった友人の姿ばかりだ。

私は私自身が写真に残らなくても良しとしているので

旅行では風景や心に訴えるような小物達を写したり

自分の目で私自身の心に写し込む作業をするのだけれど

「まあ、なんだって、写真撮ってってうるさいんだよお。

私はアンタの専属カメラマンかいっ!」と

怒ってしまうほど友人の写真しか残っていないのだわ。




結局、始めての海外旅行である香港での記憶は

『行きたいところに行けず、お土産屋巡りだった。』

『食べたいものを食べられなかった。』

『友人のお守りだった。』←あはは。

この3つなのだから、泣けた。




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始まりの香港での旅の記憶がその後の旅の良い教訓になった。

つまり

旅は自由旅行で気侭に我侭に。

そして同性の友人とは一緒に行くべからず。

(私も相当に我侭だからね。)





21年前の初めての海外旅行から私の海外への旅は

27回、18カ国を数えるけれど

香港以後はリゾートを除いて

全てツアーではなく、個人手配の自由旅行だ。



多少の不便さはあっても

いや、不便どころじゃなく

目的地の反対方向の街へ行く列車に乗ってしまったり

タクシーでは3倍の料金をふんだくられたり

イエローモンキーと言われたり(くそう!)

気が付いたら町中のレストランがみんな閉まっていて

夕飯にありつけないことがあったり

予約したホテルが見つからずに

同じ通りを何回も往復するはめになっても

旅は自由で気侭で我侭がいい。



神様が私に与えてくれた残された時間で

あと何回、どんな国に行けるのだろう。

不景気で仕事は少なくなるし、年々体力気力は衰えてきて

老後の不安はめちゃくちゃあるけれど

可能な限り旅にでたい。

それは、あこがれや夢と現実が交差する

私の大切な一部分だから。





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最後の写真は、背丈の小さい眼鏡をかけた方が私です。
21年も前の写真だし、私も友人もずいぶん老けたので
ま、いいかとそのまま掲載しちゃいました。てへへ。
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