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訃報を受けて






震災前から入院していた

叔母(父の妹)が昨日死んだ。

葬儀は土曜日。

懇意にしている葬儀場が被災しているため

斎場の台所に幕を張り

簡素に身内だけで見送るらしい。

姉の話では、参列者は4人。

姉と、もう一人の叔母夫婦と従妹(死んだ叔母の娘)だけ。

義兄や甥は土曜日も出勤だ。

「お悔やみをどうする?」

姉の電話を受けて、昨夜から迷っている。

仕事が溜まっていて身動きがとれないけれど

4人だけではさみしいなあと思う。

なんとか1日だけ時間を作って、日帰りでと考えてみるものの

仙台までは新幹線が動いているが、その先の仙石線が

不通のままだ。

日帰りでは車で向うのは体力的に厳しい。

夜行バスに揺られて向うしかないかなと思ってはいるけれど

あの混沌とした石巻へ、また帰ることが心に重くのしかかる。




私は3月27日、震災から16日後の石巻の

壊滅状態になった南浜町の路上に立って、街を見ていた時に

ふと、数年前に死んだ両親のことを思った。

父も母も、この震災が起きる前に死んでいて良かったと思った。

千年に一度と言われる大津波が

なぜ、今でなくてはいけなかったのか

なぜ、それが東北地方を襲ったのか

なぜ、石巻に押し寄せなければいけなかったのか

なぜ、大勢の人が死ななければいけなかったのか

なぜ、たくさんの家が跡形も無く流されてしまうのか。

こんな理不尽なことを、知らないで、見ないで

父も母も逝っていて良かったと思った。

昨日死んだ叔母は、入院前から惚けていた。

だから多分、震災のことを知らずに逝ったのではないか。

出来るなら、平和な記憶を抱えたままでいてほしい。

なぜ? なぜ? と問いかけても

答えのでない理不尽さを味わうのは、

今、生きている

偶然にもこの時代に居合わせてしまった

人間だけでいい。






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写真は『小倉網浜』。

ほぼ壊滅状態ではあったけれど

この浜は、5月6日に訪れた浜の中で、

一番作業している人が多かった。

だから、必ず復興する。






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偶然にも、この時代に居合わせて

千年に一度の大津波という、理不尽なことを乗り越えた子供たちが

この災害を未来に語り繋いでくれるかと思う。

死んでいった者の悲しみや憤りや、

家を失った親たちの絶望を引き継いで

この大災害を経験した子供たちは

強くたくましく、生きていくことと思う。






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