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これは何でしょう?





GWの晴れた日の朝

庭の掃除をしていた姉が

嬉しそうに何かを持って来た。





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「ねえ、すごいでしょ?

 泥だよ、泥。

 固まったの。

 こんなふうに剥がれるんだよ。」






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3月11日に実家に流れ付いた津波は

大量の泥を運んできた。

日本製紙の工場から大量に流れたロール紙や古紙が

溶けて混ざった紙泥だから

層になって、簡単にはがれるらしい。





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この泥剥がしが、意外に楽しいらしく

次の雨が降らないうちにと

せっせと泥の掃除をする姉。







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これは、エアコンの室外機と外壁の間。






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持ち上げるとペリっと取れた。






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まるで古紙を利用したボール紙みたい。

(紙泥だから、ボール紙そのものですね。)






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「こんなに大きいのが取れたよ。」

またまた喜ぶ姉。





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「見て~!」

見回せば、庭のあちこちに

泥で出来た紙があった。





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これは庭木の葉に貼り付いた泥。

トイレットペーパーを溶かして乾かした感じ。

洗車のついでに丁寧に洗い流した。





この写真を撮ったのが5月5日のことだから

この時点で震災からほぼ2ヶ月経っている。

その間に、雪や雨がたくさん降ったはずなのだけれど

泥というやっかいなモノは

簡単には流れてはいかないものなのだね。

こうして丁寧に取り除かなければ、地面は蘇らないから

田や畑や森の木々はどうするんだろう?

一部の田圃では、ボランティアさんの手で

瓦礫の除去が進んでいるけれど

泥の除去っていったら、気の遠くなる作業だ。

きっと来年は米が値上がりするだろうなあとか

枯れ木が大量発生するだろうなあとか

津波の余計な置き土産に、またため息が出た。







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ふと見ると、泥に埋もれた地面から

水仙の花が咲いていた。

「泥に負けないで咲いたね。」

「うん、放ったらかしなのにね。」




泥との闘いは少しずつ、少しずつ。





「水仙や 寒き都の ここかしこ」
     与謝蕪村(よさぶそん)










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